訪問歯科

訪問歯科を希望する方の内容は?

  • 入れ歯が合わない、こわれた、なくしてしまった
  • 詰め物が取れた、歯が取れた
  • 歯が痛い、腫れた、しみる、噛めない
  • 以前のような食事が食べられなくなった、食事中むせてしまう
  • 歯の専門の人に歯磨きして欲しい
  • 通院できないので、検診して欲しい

訪問歯科を希望する方の状況は?

  • 外出が困難で、通院が難しい
  • 自分や家族では、口の中を清潔に保てない
  • 口から食事をとっていないので、乾燥が強く、衛生状況が良くない
  • 誤嚥性肺炎を繰り返している
  • 定期的に歯科検診して、問題ができたら早めに解決していきたい

日本の平均寿命は男性81歳、女性87歳、と長寿国ですが、健康寿命(自立して生活できる年齢)は男性72歳、女性74歳、と平均寿命とは大きな開きがあります。

口の役割は、食べること、話すこと、呼吸をすること、笑顔になることです。障害があったり認知症が進むことで、健康な頃と同じように食べたり話したり、管理するのが難しくなります。また、お口の変化に気づかない場合もあります。

ご本人やご家族、ヘルパーさんだけでは管理が難しい方が多く見受けられます。
生活に『歯科』が関わることで、お口の健康をできるだけ維持するために、訪問歯科をご利用ください。

訪問歯科の流れは?

  1. 直接電話をかける 045-340-0418
  2. ケアマネージャーさんから連絡してもらう

申込用紙を記入する<こちらをクリック>

訪問の日時を決める

訪問歯科診療を行う
※当日、健康保険証と介護保険証、介護保険負担割証をご用意ください。

訪問歯科診療から思う口腔ケアの重要性

私たちが普段診療室で来院された方にお話する「口腔ケア」は、口腔疾患(むし歯や歯周病)の予防・改善のための“口腔清掃”が中心です。

訪問歯科診療に出ると、少し視点が変わります。寝たきりの方や、1日のほとんどを車椅子で生活されている方、お口から食事ができない方もいらっしゃいます。

とても不思議なことなのですが、お口から食事をしなくても、お口の中は汚れるのです。抵抗力が弱っていると、その汚れが肺に入り、「誤嚥性肺炎」を起こすことがあります。

また、お口を動かす時間が少なくなると、“食べるため”“話すため”のお口の機能が衰えてきます。骨折の後、ギブスを外すと動かなくなってしまっているのと同じですね。

私たちは毎日無意識に「食べ物を飲み込む」動作をしていますが、飲み込むまでの舌の動きをじっくりと観察してみてください。舌は左右に動き、上に押し付け、奥に送りと、上下左右に動き回っていることに気づきます。
舌だけでなく、口唇の周りや頬の筋肉、首、のどの筋肉まで、「食べ物を飲み込む」ために 色々な筋肉が活躍しているのです。

また、「よく咬む」ことで、唾液の分泌は活発になります。唾液は、口の中をきれいにしたり、粘膜を病気から守ったり、食べ物を飲み込みやすく、消化しやすくします。

改めて考えてみると、人間の体はすごいですね。お口の機能が衰えると、食事が飲み込みにくくなったり、むせやすくなったりします。この「嚥下障害」は、加齢によっても起こります。介護予防のためにも、“口から食べる力”を維持することは、私たち人間にとってとても大切なことなのです。

訪問歯科診療を通じて私たちが思うのは、口腔ケアは口腔疾患を予防・改善するだけでなく、肺炎等の全身疾患を予防し、「食べる」「話す」といったお口の機能を維持・回復することを目的に行います。それは、一人一人のQOL(生活の質)につながり、生きるためにとても大切なことです。

歯磨きの仕方やリハビリ方法は一人一人の状態によって異なります。その方に合ったお手伝いができるよう、日々勉強し対応できればと思っています。

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